スマートメーターとは?電気代高騰の時代は"見える化"で節電対策

皆さん、こんにちは。愛知県豊橋市を拠点に、電気工事の設計から施工、メンテナンスまで手掛けているK's電設です。


近年、家庭やオフィス、工場などで使用される電力量計が「スマートメーター」に変わりつつあることをご存知でしょうか?この記事では、スマートメーターの概要やメリット・デメリット、普及状況などについて解説します。




■スマートメーターとは?



スマートメーターとは、電気の使用量をデジタルで計測する電力量計のことを指します。従来のアナログ式のメーターは地域ごとに定められた毎月の計量日に検針員が出向いて計測しますが、スマートメーターは通信機能がついているため、検針員が現地に赴かなくても自動で計測することが可能です。


スマートメーターは、2014年4月の省エネ法改正によって国内電力大手各社が導入を開始し、現在では多くの家庭やオフィス、工場などで使用されています。




■スマートメーターのメリット


スマートメーターには、従来のアナログ式のメーターと比べるとさまざまなメリットがあります。ここでは主な3つのメリットについて解説します。



・節電につながる


スマートメーターはデータを遠隔地から自動で計測できるため、30分ごとに電気の使用量を計測することが可能です。従来のアナログ式の場合は月に1回の計測でしたが、スマートメーターはこまめに電気の使用量を把握できます。


電気の使用状況の詳細を把握すると、使用が集中している時間帯などの傾向を知るなどの気づきにつながり、節電に対する意識が高まりやすくなるでしょう。



・停電後の復旧がスムーズ


スマートメーターの内部にはブレーカー機能が搭載されているため、停電後の復旧がスムーズになります。たとえば契約アンペア以上の電力を使用した際に、ブレーカーボックス内のアンペアブレーカーが作動してブレーカーが落ちた場合、従来のアナログ式では使用電力量の多い機器のスイッチを切るなどして分電盤のブレーカーを持ち上げて復旧しなければなりませんでした。


しかし、スマートメーターであれば、一時的にブレーカーが落ちても約10秒後に自動復旧されるため、操作の手間が不要です。また、電力会社は各家庭やオフィス、工場などの電力使用状況を30分単位でチェックできるため、停電が発生した際にも停電エリアの把握がしやすくなっています。アナログ式の場合に比べて、早期復旧にもつなげやすくなっています。



・訪問検針が不要


アナログ式の場合は定期的に検針員が訪問して電気の使用量を計測しますが、スマートメーターは自動で計測データを送信できるため、訪問検針が不要になります。訪問検針への立会いが不要になれば、業務の効率化にもつながるでしょう。




■メリットばかりに見えるスマートメーター活用にデメリットはある?


スマートメーターには多くのメリットがあり、デメリットもほぼないといっていいほどですが、強いて挙げるのであれば、10年ごとの交換が必要になる点と、データが漏洩する恐れがある点があります。


計量法関係法令による規定では、スマートメーターの検定期間は10年と定められています。導入開始時の2014年から使用しているものであれば、2024年以降順次、新たなスマートメーターへの交換が必要になるでしょう。


また、スマートメーターで計測したデータが漏洩してしまう恐れもあるため、データがきちんと保護されているかなど、セキュリティ対策が十分であるかも確認しておく必要があります。




■普及は実際どれくらい進んでいる?



スマートメーターは、2014年のエネルギー基本計画によって推進が決定され、2016年の電力小売全面自由化によって普及が進んできました。電力自由化に伴い、電力会社を切り替える際には、検針員が訪問しなくても使用量を確認できるスマートメーターの設置が必須であるため、普及が加速したといえるでしょう。


経済産業省による「電力データ活用による 新たな付加価値創造」の調査結果では、2021年3月現在、スマートメーターは全世帯の85.7%、6917万台設置されています。


また、株式会社三菱総合研究所の「国内外におけるスマートメーターの現状について」によると、ヨーロッパ全体の普及率は2023年末で約70%となる見込みです。オランダやイギリスなどについては、2022年に全数設置を完了予定としています。


アメリカについては、2018年末時点で全世帯の約70%に導入済みで、とくにカリフォルニア州やテキサス州、イリノイ州、フロリダ州の普及率が高くなっています。また、2020年末には設置台数が1億台を超える見込みです。


出典:経済産業省「電力データ活用による 新たな付加価値創造」

出典:株式会社三菱総合研究所「国内外におけるスマートメーターの現状について」




■スマートメーターがどう節電につながる?



スマートメーターを活用することで、オフィスや工場などでも節電につなげることが可能です。たとえばスマートメーターをオフィスや工場内の見える場所に設置することで、電気の使用状況を監視しやすくなります。使用状況を把握することで、一定の時間帯に作業を集中させず、分散効率化するなどの工夫につなげることが可能です。


とくに工場の管理者は、電力消費が多い作業工程を把握しておき、上限を設けてきちんとデマンドコントロールをする必要があります。デマンドコントロールとは、電力消費状況を常に把握して制御することです。デマンドコントロールを行うことで、最大需要電力(30分おきの平均消費電力において1か月で最も高いもの)を抑えることにつながります。


工場の場合の基本電気料金は、前年の最大需要電力をもとに決定されるのが一般的です。電力消費が突然アップすると、翌年の基本電気料金もアップしてしまう恐れがあるため、電力量料金が高いピーク時間帯の電気使用を減らすなどの工夫が必要です。


スマートメーターを活用して電気の使用状況の詳細を把握して業務に役立てることで、節電につながるほか、従業員全体の節電意識の向上にもつながるでしょう。


スマートメーターは、家庭での活用はもちろん、工場やオフィスなどにおいても普及が進んでおり、適切に活用をすることで節電や業務の効率化などにもつながります。日本だけでなく欧米でも普及が進んでおり、今後もますます活用に注目が集まるでしょう。


愛知県豊橋市のK's電設は、戸建て住宅からマンション、ビル、オフィス、工場まで、あらゆる物件の電気工事ができる対応力の高さが自慢です。豊富な実績とノウハウを活かし、お客様のニーズに合わせた最適なプランをご提案いたします。


また、K's電設では、スマートメーターの設置工事だけでなく、各種電気工事のメンテナンスにも対応でき、細かな工事の種類ごとに別々の業者に依頼した場合に比べ、打ち合わせの手間やコストを減らすことができます。


弊社では内線工事や照明・LED工事など、さまざまな電気工事を承ります。暮らしに欠かせない、電気のことはなんでもお任せください。弊社では戸建て住宅からマンション、ビル、オフィス、工場など、あらゆる物件に対応可能です。


工場やオフィスなどの電気工事の施工実績も豊富で、お客様のニーズにとことんお応えし、高い技術力による満足度の高い工事をお約束します。電気に関するお悩みは、どんなに小さなことでもお気軽にご相談ください。



〉〉関連するブログ記事

スマートファクトリー(スマート工場)とは?目的やメリット、導入時の注意点を解説!
https://www.k-sdensetsu.com/blog/expertise/178459

BEMSとは?ビル全体のエネルギー消費を可視化!実現する省エネ経営を!
https://www.k-sdensetsu.com/blog/expertise/176524