電柱の施工方法とは? 建柱工事の基礎知識と流れをわかりやすく解説!

皆さん、こんにちは。

愛知県豊橋市を拠点に、電気工事の設計から施工、メンテナンスまで手掛けているK's電設です。


電柱は、電気や通信などのライフラインを支える重要なインフラです。配電線も電話線も、電柱があるからこそ日本全国に張り巡らせることができます。また、工場や病院といった施設の敷地内でも、電気を引くために電柱を建てる場合があります。


では、そんな電柱を建てる工事は、どのように行われているのでしょうか? ここでは、電柱を建てる「建柱工事」の内容や、工事の流れ・注意点についてわかりやすく解説します。




■建柱工事とは?



建柱工事とは、文字通り電柱や照明柱といった『柱』を建てる工事です。砂場などに木の棒を立てて遊んだ経験がある方は多いと思われますが、これを大規模にしたものと考えて構いません。基本的には『穴を掘り、柱を立て、土を埋め戻し、固める』という工程を経て、頑丈な柱を地面に建てます。


電柱の建柱工事に必要な時間は、現場の状況によって異なりますが、一般的には半日ほどです。上空の電線や地下の埋設物が多いほど、難易度が高くなって時間がかかるのに加え、より優れた技術が必要になります。


また、建柱工事には以下のような種類があります。



・電柱を新設する工事

難易度が比較的低いのが、電柱を新たに建てる工事です。建柱箇所に埋設物がないかどうかを確認し、問題がなければ掘削→建柱→埋め戻しと進めます。



・電柱の建て替え工事

すでにある電柱を建て替える場合は、少し難易度が高くなります。すでに上空に電線がかけられているため、接触しないように注意しなければならないからです。建柱後には、電線を架け替える「装柱工事」も行います。電線が電柱を引っ張る力は非常に強いため、あえて電柱を斜めに立てる場合もあります。



・軟弱地盤や強固地盤に電柱を建てる工事

建柱する場所が軟弱地盤だったり、逆に強固すぎる地盤だったりする場合は、工事の難易度がさらに高くなります。建柱工事前の地盤調査は必須で、地盤の状態によっては地盤改良工事を行う必要もあります。




■建柱工事の流れと注意点



電柱は、万が一倒壊すれば大きな事故につながる可能性があります。また、その結果として電線が切断されると、そこから供給を受けているエリアで電気が使えなくなってしまいます。


そのため、建柱工事は正しい手順を守って行い、電柱に十分な強度を与えることが何よりも重要です。建柱工事の基本的な流れや、工程ごとの注意点をご紹介します。



・電柱の積み込み、運搬

建柱工事には、「穴掘建柱車(ポールマスター)」という特殊車両を使用します。穴掘建柱車は、建柱工事に必要なクレーン機能と掘削機能の両方を備えた車両です。


まずは、穴掘建柱車のクレーン機能で電柱をトラックに積み込み、現場へ運搬します。なお、一般的な電柱は約12mと長いため、トラックによる運搬には許可が必要です。



・建柱箇所の事前準備

建柱箇所では事前準備として、表面の舗装を削岩機で破砕します。また、スコップなどを使い、地中に埋設物(上下水道、ガス管、ケーブル類など)がないかどうかを確認します。



・穴掘建柱車による地面の掘削

穴掘建柱車のアウトリガーを張り出して車体を固定し、アースオーガー(掘削用ドリル)を使い、建柱箇所を慎重に掘削します。掘削する深さは、原則として電柱の長さの1/6と、電気設備技術基準によって定められています。



・電柱の差し込み

掘削が完了したら、アースオーガーを格納してクレーンを出し、電柱を吊り上げます。電線に引っ掛けたり、掘削した穴を壊したりしないように注意しつつ、ゆっくりと電柱を差し込みます。



・穴の埋め戻しと

電柱を差し込んだら、位置や垂直などを丁寧にチェックし、問題なければ土を埋め戻します。この際、電柱の傾斜や沈下を防ぐために「根枷(ねかせ)ブロック」を設置します。最後はしっかりと締め固め、舗装の復旧と周囲の清掃を行って工事完了です。



このように、建柱工事は簡単そうに見えて複雑な工事であり、高度な技術力が必要です。安心して電気を使える環境を整えるためにも、建柱工事は実績が豊富な専門業者に依頼しましょう。電気工事+附帯する土木工事を、まとめて施工できる業者に相談するのがおすすめです。


K's電設は、地中埋設工事や建柱工事など、電気工事に附帯する各種土木工事にも対応しております。経験豊富なスタッフが一丸となって、お客様のご要望に合わせた施工を行い、設計から施工、メンテナンスまで幅広く対応できるのが強みです。電気設備に関するお悩みがある時は、何でもお気軽にご連絡ください。