2021年以降、工場の照明でよく使われる水銀灯の製造・輸出入が禁止されました。
昨今では電気代も高騰していることから、工場の水銀灯をLEDに交換しようと検討されている方も多いと思います。
そこで気になるのは、LED化の注意点です。
本来であれば長寿命のLEDですが、実は蛍光灯や白熱電球にはない弱点もあります。
LEDが適さない環境で使用すると、寿命より早く故障してしまう可能性もあるので注意が必要です。
この記事では、水銀灯をLED化する際の注意点や、LEDが適した環境についてお伝えします。工場や病院のLED化を検討されている方は、ぜひ最後までご覧ください。
■LED照明の意外な弱点
寿命が長く、省エネ効果が高いLEDにも弱点があります。
LEDが適さない環境とはどのような環境なのかみていきましょう。
・熱が放出できない環境
LED照明の弱点として代表的なのは、熱に弱いことです。
LEDは小さな半導体を集めて作られており、一つ一つのLEDチップが発光することで大きな光を作ります。光と同時に熱も発生するので、自身が発する熱をうまく放出できないと、故障や劣化が起こります。
一般的にLEDの内部温度が80℃を超えると寿命が短くなると言われているので、LEDを設置する環境の気温が40℃もしくは50℃以上になるようなところでは、使用を控えるか、環境に合わせて改良されたLEDを使用しましょう。
具体的には太陽の熱が伝わりやすい天井や、熱を発する機器の上は適していません。
そのような場所の近くに梁や柱がある場合は、LED照明を低い場所に設置することで、高温対策ができます。
・薬品や水蒸気、粉塵等が発生する環境
空気中に酸やアルカリ、油、水蒸気などが発生する環境も、LEDは苦手としています。湿気が多かったり粉塵が発生したりするエリアも要注意です。
そのような環境で使用を続けると、本来の寿命よりも早く電球が切れてしまうことがあります。
■作業内容によって必要な照度は異なる
工場での作業効率を高めるには、施設内のすべてが同じ照度よりも、作業内容に応じた照度を設定することが大切です。
例えば、最も明るさを必要とする精密機器や電子部品の製造では、1500ルクス程度の照度が求められます。1000ルクスがパチンコ店内と同じくらいなので、かなり明るいことがわかります。
次に繊維工場での選別や検査など、ある程度の明るさを必要とする環境では750ルクス。一般的な製造工場では500ルクスが妥当です。
一方で、出入口や廊下、ストックスペースでは100ルクス程度の照度で十分なため、工場内部でもかなり違いがあることがわかります。
■水銀灯をLEDに交換する際の注意点
水銀灯を使用している工場では「水銀灯の電球部分だけをLEDに交換したい」という要望が多くあります。
「電球の交換だけなら自分でできるし、工事費用もかからない」という理由のようです。
しかし、さまざまな現場を経験している立場からすると、電球だけ交換するよりも照明器具全体を交換する方が、メリットは多いといえます。
実際に水銀灯の電球だけをLEDに交換する場合でも、安定器を取り外したり配線工事を行ったりするので、工事費用はかかります。
熱に弱いLEDチップが十分に放熱できる器具にすることも欠かせません。セード(シェード)と呼ばれる照明器具では、放熱できずに故障につながる可能性もあります。
将来のことを考え、初期費用はかかっても器具全体を交換することをおすすめします。
■工場や病院のLED照明はK‘s電設へ
この記事では、LED照明の弱点から作業内容に合った照度、水銀燈からLEDにする際の注意点までお伝えしました。
LEDはメリットの多い照明器具ですが、環境に合わせて使用しなければ十分な効果を得られません。
K‘s電設では、LEDの特徴を最大限に生かしたメンテンス・工事を行っています。
東海地方の工場や倉庫、病院など、規模の大きな施設でのLED照明交換工事はお任せください。
経験豊富なK's電設のスタッフが一丸となって、お客様のご要望に合わせた施工を行います。弊社は設計から施工、メンテナンスまで幅広く対応できるのが強みです。
LEDに関するお悩みは、K's電設へお気軽にご連絡ください。