純粋な水は電気を通さないって本当? 水に電気が流れる仕組みを解説

水が電気をよく通すことは広く知られています。実際、雨漏りによってコンセントや電気配線の周辺が濡れてしまい、漏電事故につながるケースは少なくありません。しかし実のところ、「水そのもの」は電気を通さないことをご存じでしょうか?


本来、水という物質は電気を通さない「絶縁体」です。理科の実験などで使用される「純水」は、不純物をほとんど含んでいない水なので、電気を通しません。



しかし、私たちが普段使っている水道水や雨水は、さまざまな不純物を含んでいます。大気中の二酸化炭素が溶け込むのはもちろん、川や井戸の水にもカルシウムなどの物質が溶けています。これらの物質は電気を通すため、不純物を含んだ水の中には電気の通り道ができ、電気が流れるようになってしまうというわけです。


そして、不純物を含まない水は、通常私たちの身の回りに存在しません。そのため、事実上「水は電気を通しやすい」といえるのです。感電事故や漏電事故を防ぐためにも、濡れた手でコンセントや電気機器に触れないようにし、雨漏りなどでコンセントや電気配線が濡れていたら警戒しましょう。