10月の誕生石は「トルマリン」。希望・潔白・寛大・忍耐・無邪気といった石言葉を持ち、赤・青・黄・緑・紫・ピンクなど、多彩な色合いがある美しい宝石です。その色合いの豊富さから、「存在しない色はない」とまでいわれています。そんなトルマリンは、和名を電気石(でんきせき)というのですが、なぜこのような名称をつけられているのかご存じでしょうか?
実はトルマリンには、熱や圧力を加えると微弱な電気を発生させる性質があります。このような物質を「焦電体」および「圧電体」といいます。圧電体は身近なところだと、ライターやガスコンロの着火装置の「圧電素子」として使われているため、ほとんどの方はその効果を体験しているはずです(トルマリンが使われているわけではありません)。
トルマリンはその電気を発生させる性質から、身体の刺激や血行促進による健康効果があるとされてきました。トルマリンを使った健康グッズも多数発売されています。しかし、これらのほとんどは科学的根拠のない製品であり、使用しても効果は期待できません。あくまでも美しい宝石、神秘的なパワーストーンとしてトルマリンを愛でるのが適切ではないでしょうか。
ちなみに、10月の誕生石はもう1つ「オパール」もあります。オパールの和名は「蛋白石」といい、卵の白身(卵白)のような色合いであることが由来です。皆さんもご自身の誕生石と、その名前の由来を調べてみてはいかがでしょうか。