事故にも繋がる危険な「漏電」。漏電が危ないものであることは有名ですが、具体的にどういった症状が現れるのか詳しくは知らない方も多いのではないでしょうか。
この記事では、漏電の症状から対処方法まで解説しているので、ぜひ参考にしてください。
漏電とはその名の通り「電気が漏れる」ことで、電気が本来通るルートから外れて流れる(漏れる)現象を指します。漏電を放置すると、感電や火災などの原因になる恐れがあります。
毎日使っている電気が漏電していないかを調べるには、どのようなポイントを押さえておくと良いのでしょうか。
■こんな症状は漏電の可能性あり
電気を使っていて、以下のような症状が現れた場合は、漏電している可能性があります。各症状の内容を詳しく見てみましょう。
・漏電ブレーカーが落ちる
漏電ブレーカーが落ちると、家電や電気配線などから漏電が発生している可能性が考えられます。ケーブルや電線は、漏電を防ぐために電気を通しにくい素材を用いていますが、漏電していると安全のために漏電ブレーカーが落ちる仕組みになっています。
・雨の日に停電する
雨の日に限って停電する場合は、雨が原因で漏電している可能性が高いのです。雨漏りが発生すると、雨水が電気配線と絶縁体の隙間に入ることで、漏電につながります。また、外構に設置した外灯やコンセントの防水機能が落ちていることも考えられます。
・電気代が高くなる
漏電すると、無駄な電力を使ってしまうため、電気代が高くなります。世帯人数や契約アンペアにもよりますが、月に5A程度漏電していると、年間で5,000円から1万円ほど電気代が高くなるケースもあります。
漏電により家電が故障すると、買い替えにかかる費用も必要です。大型家電ほど費用も高くつくので、漏電に十分注意しなくてはいけません。
漏電の原因は、こちらの記事で詳しく紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
漏電とはどんな現象? 仕組みと原因、防ぐためのポイントを解説
■漏電の安全な調べ方
漏電しているかを安全に調べるには、ブレーカーをチェックします。ブレーカーには、安全ブレーカー・アンペアブレーカー・漏電ブレーカーがありますが、漏電の有無をチェックするには漏電ブレーカーを使います。
以下の流れで、ひとつずつ確認していきましょう。
1.安全ブレーカーのスイッチを全て下げ「切」の状態にして、送電を止める
2.漏電ブレーカーのスイッチを「入」上げたのち、安全ブレーカーのスイッチをひとつずつ上げていく
3.安全ブレーカーをひとつずつ「入」に上げていき、上げたタイミングで漏電ブレーカーが落ちたら、該当するその回路で漏電しているため、安全ブレーカーを下げたままにしておく
4.漏電ブレーカーを再度上げ、漏電している悪い回路以外の安全ブレーカーを「入」に上げる
この方法を操作していただくことで漏電している箇所の特定をし、漏電している箇所以外は復電できます。
漏電は、家電が原因であるだけでなく、住宅建物の内部に設置された配線が原因となる場合もあります。該当回路を使用している部屋のコンセントを、全て抜いておきましょう。
■漏電が起きていたら業者に調査を依頼しましょう
漏電を発見したら、すぐ業者に連絡し、調査を依頼しましょう。戸建ての場合は、契約している電力会社または地域の電気保安協会に連絡します。集合住宅であれば、大家さんや管理会社へ連絡しましょう。漏電調査のみであれば、無料で実施しているところも多いです。
漏電の原因を調べる漏電調査や、実際の修理が必要になった場合は、安全のために電気工事士の資格を持った人物でないと作業ができません。無資格の人が電気工事に関する作業を行うと、3万円の罰金もしくは3か月以下の懲役が科せられる恐れがあります。
漏電は、家電にダメージを与える可能性が高いうえ、放置してしまうと感電や火災などのリスクも高まります。少しでも漏電が考えられる症状が見られたら、早急に業者へ連絡し、調査や修理の日程を決めるようにしましょう。