快適なネット通信速度はどれくらい? 目的別の推奨速度を紹介

みなさんは、インターネットで動画視聴やゲームをしている時、ネット回線の速度が遅くて困った経験はありませんか? 通信速度が遅いとイライラしてしまいますし、在宅ワークに支障をきたすこともあるはずです。どうすれば快適なネット環境を実現できるのでしょうか。ここでは、目的別の快適な通信速度や、最適なネット回線の選び方をご紹介します。



■通信速度の単位は「bps」。大きいほど速い



まずは、通信速度を表す単位について知っておきましょう。インターネットの通信速度は、「bps(ビーピーエス)」という単位で表されます。bpsは「bit per second」の略で、1秒間に何bitのデータを転送できるかを表しています。つまり、bpsの値が大きいほど通信速度が速くなるのです。


また、より大きな単位としては「Kbps(キロビーピーエス)」や「Mbps(メガビーピーエス)」があります。1,000bps=1Kbps、1,000Kbps=1Mbpsです。8bit=1byte(バイト)なので、8Mbpsなら1秒間に1MB(メガバイト)のデータを通信できるということになります。


さらに、通信速度には「上り」と「下り」があります。上りはデータの送信/アップロード、下りはデータの受信/ダウンロードのことです。ウェブページの閲覧や動画の視聴をする時に重要なのは下りの速度ですが、SNSへの動画や写真の投稿を頻繁にする方なら、上りの速度も無視できません。


要するに、ネットを快適に使いたい時は、やり取りをしたいデータの容量=ネットの利用目的に応じた回線を選ぶ必要があるということです。なお、ネット回線の契約時に提示される「最大通信速度」は、文字通り理論上の最大速度であって、常にその速度で通信しているわけではない点に注意しなければなりません。たとえば光回線の場合、実際の通信速度は最大通信速度の3割~6割程度です。



■目的別の快適な通信速度とは?



一般的には、10Mbps~30Mbps程度(スマホは5Mbps~)の通信速度があれば、快適に通信ができるとされています。ただ、これはあくまでも目安であり、用途によってはさらに速い通信速度が必要です。目的別の快適な通信速度を確認しておきましょう。



・ウェブページ閲覧

一般的なウェブページの閲覧では、下り1Mbps~10Mbps程度の通信速度が必要です。テキスト中心のサイトなら1Mbps程度で十分ですが、画像が多いサイトだとデータの容量が大きくなるため、最低でも3Mbps以上あった方がいいでしょう。



・動画視聴

YouTubeなどで動画を視聴する時は、下り5Mbps~20Mbps程度が目安です。ただし、動画の解像度によって推奨環境は異なり、たとえば4Kなら20Mbps以上が推奨されます(YouTubeヘルプ参照)。高画質動画を視聴するなら、なるべく速い通信環境を確保しておくのがおすすめです。



・オンラインゲーム

最も速い通信速度が必要なのがオンラインゲームです。ゲームにもよりますが、大容量のデータを通信する関係上、快適にプレイするなら100Mbps以上の通信速度が推奨されます。加えて、ネットの反応速度であるPing値(単位:ms)も考慮する必要があるため、推奨環境を事前に確認しておきましょう。



■最適なネット回線の選び方



自分に必要な通信速度を理解したら、いよいよ具体的なネット回線を選びます。近年主流となっているのは、光回線とポケットWi-Fiです。どちらもメリットとデメリットがありますが、何を基準にして選べばいいのでしょうか。


まず、高速で安定したネット回線がいい場合は、断然光回線がおすすめです。ただし、利用には工事が必要で、当然ながら自宅でしか使えません。一方、自宅以外でもネットを使いたい時は、ポケットWi-Fiがおすすめです。速度や安定性は劣るものの工事が不要で、端末が届いたら即日利用でき、月額料金が光回線より若干安いというメリットもあります。


どちらもさまざまな業者があるため、どこで契約したらいいのか迷ってしまうこともあるでしょう。その時々で、スマホのキャリア割やキャッシュバック、契約後の数ヶ月間は安く利用できるキャンペーンなどがあるため、「ここが1番お得」と言い切ることはできません。引っ越しやネットが必要になったタイミングで、各社のキャンペーンをよく見比べてみてください。